イベント哲学:第6回

記憶に残るその一瞬をつくる

~~神事や式典は人生を彩る特別な時間~~~

設営会社でありながら神事の司会もこなす

長いこと神事の設営の仕事をしていますが、最近は設営だけでなく神事の司会も頼まれることが多くなってきました。

神事の司会はプロのアナウンサーもやりたがらないそうですが、他のイベントの司会と何が違うのか、みなさんお分かりになりますか。

以前は私自身が神事の司会をしていましたが、現在はベテラン社員に任せています。今回はその社員の経験をもとにお話ししていきましょう。

全体の雰囲気を五感で感じながら進行する

神事の進行には、正しい順番とやり方があります。それらを知らなければそもそも司会は務まりません。かといって、その決まり事を知っているだけで司会ができるのかというと、そういうわけでもありません。

神事は、神主も参列者も司会者の声かけで動き、進んでいきます。

司会者はスムーズな進行のために神主の動きを、その所作の意味をふまえて注意深く観察します。そして神主と呼吸を合わせ、ベストなタイミングで「ご起立ください」などの声かけを行います。神主によって声のトーンやスピード、動きの癖も違いますから、それらを踏まえた絶妙な「間(ま)」の取り方がポイントになります。

でもそれだけではだめなんですね。参列者がどのような方々なのか、ご年配の方が多いのか、経営者の方なのか、公のものでしたら県会議員の方々なのか、などでその場の雰囲気が異なります。また天候にも気を配ります。

たとえば、参列者に足の悪い方がいらっしゃったり、猛暑日の場合などは、なるべく早く着席できるように微妙に調整したりします。

また、神事は終始ピンと張りつめた神聖な雰囲気の中で執り行われます。何か間違えたときに笑いを取ってやり過ごすということができません。それが他のイベントとの大きな違いのひとつですね。司会者は何があっても動じず、神聖な雰囲気を保ったまま進行させることが大事なのです。

彼は「緊張感はあるけど緊張はしない」と言います。もし何かイレギュラーなことがあっても冷静に対応できるとても頼もしい存在です。

人生に一度きりかもしれない特別な時間に関わるということ

私どもは、神事の司会をただ式を滞りなく進めるために行っているわけではありません。

参加者のみなさんに喜んでいただきたい、感動していただきたい、という思いで気持ちを込めて本気で行っています。ですから、式後にわざわざ近づいてきて「ありがとうございました。とても良い式になりました」と言っていただけたときは本当にうれしいものです。

神事や式典は人生の節目に行われるものであり、その日は参加者にとって非常に大切な思い出の一日となります。

その一日を象徴するのが、わずか1~2時間の神事や式典それ自体です。

それは、人生において非日常の、神聖で特別な時間です。

それは、その方にとって一生に一度きりのものかもしれません。

だからこそ、真剣に、誠心誠意真心を込めて関わりたいと思っています。

私どもの仕事を通してその方の人生に、記憶に残る一瞬をつくりたいのです。

平成30年9月 藤原 宣雄


香川高松のイベント運営・企画支援会社ふじイベントサービスが、これまでに手掛けてきたか数々のイベントから学んだ経験とノウハウを、代表 藤原 宣雄の目線で語ります。
イベント主催者や、イベントに関わる様々な関係者にとって、何かの参考になれば幸いです。

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