だるまは勝負事に関する縁起物として使われますね。たとえば選挙でだるまに黒目を入れていく様子を見たことがある方も多いのではないでしょうか。
その選挙で入れる黒目ですが、初めに入れるのは左右どちらなのかご存知ですか?
一般的には、選挙では右が先で左が後、選挙以外では左が先で右が後というのが定説のようですね。
左が先という理由にはいろんな説があります。たとえば「阿吽(あうん)」という言葉からくるもの。「阿」は物事の始まりを表し左を指す。「吽」は物事の終わりを表し右を指す。そのため初めに入れるのは左という説。
また、日本の伝統礼法の一つに「左上右下(さじょううげ)」というしきたりがあります。左が格上、右が格下ということですね。
どうやら左の方が優勢です。
ということは、選挙でも本当は左から入れるのが正解なのでは?
いえいえ、やっぱり定説通り選挙では右から入れるのが正しいのでは?
さあ、どちらが正解でしょうか。
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答えは、そのどちらでもありません。
選挙で最初に黒目を入れるのは、候補者の効き目に入れるのです。
右か左か決まっているのではなく、候補者の効き目の方に入れるのです。
なぜ効き目に入れるのでしょうか?
効き目の方がピントがあって勝利のための的を外さないという意味からです。
選挙に勝つために効き目に入れる。なるほどと思いませんか。
こんなところにもちゃんと意味があるのです。
人は、それを知っているかどうかで心構えや気持ちが変わってきます。
なぜそうするのか、その意味を知っておくのは大事な事ですね。
令和元年12月 藤原 宣雄